ペアーシェイプダイヤ
Nahoko Bolden
ペアシェイプ ダイヤリングのオーダーです。後藤様(仮名、東京在住)は、少し縦に長い,形の良いカットのダイヤがご希望です。デザインは1ctアップの取巻きタイプか、1.5ctアップのソリティアな枠のデザインか、少し悩まれましたがシンプルなソリティアに決定。
早速、日本の輸入元に1.5ctアップのダイヤのリストを依頼。しかし国内に希望のダイヤが無かったため、ベルギーのアントワープ本社で探してもらうことになりました。当時は、コロナウイルス感染の初期で世界的にパニック状態でした。 私達の業界も、ダイヤモンドの研磨工場閉鎖、航空便の減便と「コロナ」の影響をまともに受けました。
はたして希望のダイヤが在るのか?見つかっても荷物が本当に到着するのか?アントワープ本社からの連絡をじりじりと待ったのを覚えています。 しばらくして「ありました」との連絡を受けましたがまだ不安でした。
通常ダイヤは、ヨーロッパの鑑定機関のHRDか、米国のGIAの鑑定の情報を聞いて送ってもらいます。しかし今回は、アントワープ本社の方の「目」を信じてヨーロッパでの鑑定を中止。なるべく早く日本に送ってもらうようにお願いしました。ロックダウンになって空輸もストップする可能性もあったからです。
ようやく 日本に到着したダイヤは、後藤様のご希望にぴったりの美しいダイヤでした。待ったかいがありました。「願いは叶うんだ!!」と思った瞬間でした。
それに流石です。アントワープ本社の目利き!! 日本の「中央宝石研究所」の鑑定も、「カラー、インクルージョン、希望した縦横の比率」すべて彼らの目利きの通りパーフェクトでした。
そして後藤様に、アントワープから「飛んできた」1.510ctのルース(裸石)を見て頂きました。
ご覧になった瞬間の嬉しそうなお顔は今でも覚えています。その時に準備した、ほか数点のダイヤは一瞬でリリースでした(笑)
いよいよ制作です。「メール」「LINE」で製作途中の様子を見て頂きました。ご希望のダイヤが、ご希望のデザインの枠に収まり完成!!
「無事届きました!!思っていた通りの感じに作っていただき、感激です。本当にありがとうございました!!」とメッセージを頂きました。嬉しかったです。